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企業型DCとは?仕組みやメリットを中小企業の経営者向けにわかりやすく解説

「企業型DCという言葉を聞く機会が増えたけれど、どのような制度なのだろう?」

「iDeCoとは何が違うの?」

「中小企業でも導入できるの?」

企業型DCに興味はあっても、仕組みがよく分からないという経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

企業型DC(企業型確定拠出年金)は、従業員の老後の資産形成を会社が支援する企業年金制度の一つです。

今回は、企業型DCを初めて調べる方に向けて、基本的な仕組みやメリット、導入前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。

※本記事は2026年9月25日時点の制度に基づいて作成しています。

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企業型DC(企業型確定拠出年金)とは?

企業型DCとは「企業型確定拠出年金」のことで、会社が従業員のために実施する企業年金制度の一つです。

基本的な仕組みは、次のようになります。

会社が掛金を拠出する
 ↓
従業員ごとに年金資産を積み立てる
 ↓
従業員自身が運用商品を選ぶ
 ↓
掛金と運用結果に応じて老後に受け取る

「確定拠出」という言葉が少し分かりにくいのですが、あらかじめ定められた方法で掛金を拠出し、その掛金と運用結果によって将来受け取る金額が決まる仕組み、と考えると分かりやすいでしょう。

会社が将来の受取額を保証するのではなく、従業員自身が運用方法を選ぶことが大きな特徴です。

厚生労働省も、確定拠出年金について「拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度」と説明しています。

 

企業型DCの仕組みをもう少し詳しく見てみましょう

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会社が掛金を拠出する

企業型DCでは、基本的に会社(事業主)が従業員のために掛金を拠出します。

拠出された掛金は、従業員一人ひとりの年金資産として積み立てられていきます。

また、会社の制度設計によっては、従業員自身が会社の掛金に上乗せして掛金を拠出する「マッチング拠出」を設けることもできます。

なお、2026年4月からは、マッチング拠出について、加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えることができないという制限が撤廃されています。

 

従業員が運用商品を選ぶ

積み立てられた資産をどのように運用するかは、従業員自身が選択します。

用意された投資信託、預貯金、保険商品などの中から自分で商品を選ぶため、同じ金額の掛金が積み立てられていても、運用状況によって将来受け取る金額が異なる可能性があります。

そのため、会社には従業員が制度や資産運用について理解できるよう、投資教育を行うことも求められています。

厚生労働省は、企業型DCを実施する事業主等に対し、加入時だけでなく加入後も継続的に、加入者が資産運用を理解できるよう必要かつ適切な投資教育を提供する必要があるとしています。

 

積み立てた資産は原則として老後に受け取る

企業型DCは、老後の所得確保を目的とした年金制度です。

そのため、通常の預貯金のように必要なときに自由に引き出すものではなく、原則として中途で自由に引き出すことはできません。

一定の要件を満たしたうえで、老齢給付金として受け取ることになります。

厚生労働省も、確定拠出年金について、原則として60歳まで積み立てた資産を引き出すことができないと説明しています。

 

企業型DCを導入するメリットは?

企業型DCには、従業員だけでなく会社側にも導入を検討するメリットがあります。
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会社にとっては、福利厚生制度の充実が大きなポイントです。

採用が難しくなっている企業にとって、給与だけでなく「従業員の将来の資産形成を支援する」という制度を設けることは、採用や人材定着を考えるうえで一つの選択肢となります。

従業員にとっては、会社から拠出された掛金によって老後の資産形成ができることがメリットです。

また、企業型DCには税制上の措置も設けられています。

ただし、メリットだけで導入を判断するのではなく、自社の人事制度や福利厚生制度全体の中で考えることが重要です。

会社側・従業員側それぞれのメリットについては、第2回の記事で詳しく解説します。

 

デメリットや注意点も確認しておきましょう

企業型DCは、導入すればそれで終わりという制度ではありません。

従業員自身が運用するため、運用結果によって将来受け取る金額が変わります。また、会社側にも制度運営や投資教育などの役割があります。

「メリットがありそうだから」という理由だけで導入するのではなく、導入後の運営まで考えて制度を設計することが大切です。

企業型DCのデメリットや導入前に知っておきたい注意点については、第3回の記事で詳しく解説します。

 

企業型DCとiDeCoは何が違う?

確定拠出年金には、「企業型DC」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」があります。

大きな違いを簡単に整理すると、

企業型DCは会社が実施する制度

であるのに対して、

iDeCoは個人が加入する制度

という違いがあります。

加入方法や掛金、会社の関わり方などにも違いがあります。

企業型DCとiDeCoの違いについては、第6回の記事で詳しく比較します。

 

企業型DCは中小企業でも導入できる?

「企業年金」と聞くと、大企業が導入する制度というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、企業型DCは中小企業でも導入を検討できる制度です。

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大切なのは会社の規模だけではなく、

「何のために導入するのか」

「会社としてどの程度の掛金を負担するのか」

「導入・運営にどの程度の費用がかかるのか」

「従業員にどのように説明するのか」

といった点を、自社の状況に合わせて考えることです。

特に中小企業の場合、制度のメリットだけではなく、導入後も無理なく運営できる制度設計になっているかという視点が重要になります。

企業型DCの導入費用については、第8回の記事で詳しく取り上げます。

 

企業型DCを導入するなら、まず「目的」を考えよう

企業型DCについて調べていると、「税制メリット」や「節税」といった言葉を目にすることもあると思います。

もちろん税制上の取扱いは重要ですが、それだけで導入を判断するのではなく、

「なぜ自社で企業型DCを導入するのか」

を最初に考えておくことをおすすめします。

例えば、

・従業員の老後の資産形成を支援したい
・福利厚生を充実させたい
・採用時の会社の魅力を高めたい
・従業員に長く働いてもらえる環境を整えたい

など、企業によって目的は異なります。

目的が明確になれば、掛金をいくらにするのか、どのような制度設計にするのか、従業員にどのように説明するのか、といった次の検討もしやすくなります。

具体的な導入の流れや導入後の会社の実務については、第9回の記事で詳しく解説します。

 

まとめ|企業型DCは自社に合った制度設計が大切

企業型DCは、会社が掛金を拠出し、従業員自身が運用しながら老後の資産形成を行う企業年金制度です。

福利厚生の充実や従業員の資産形成支援というメリットがある一方、会社には制度運営や投資教育などの役割もあります。

そのため、企業型DCを検討するときは、

「自社では何のために導入するのか」

を考えることが第一歩です。

このシリーズでは今後、企業型DCのメリット・デメリット、税制、選択制DC、iDeCoとの違い、中退共との違いや併用、導入費用、導入方法など、中小企業の経営者・人事担当者が知っておきたいポイントを順番に解説していきます。

 

企業型DCの導入を検討されている企業様へ

企業型DCは、会社の規模や従業員構成、現在の退職金・福利厚生制度などによって、検討すべきポイントが異なります。

「自社でも導入できるのだろうか」

「どのような制度設計が自社に合っているのか」

「現在の退職金制度との関係はどう考えればよいのか」

など、企業型DCの導入についてご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

 

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