適格年金制度廃止に関する情報
適格年金制度廃止に関する情報と
制度移行に潜む諸問題 |
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適格退職年金から他制度へ移行する場合、
規程(退職金の水準・カーブ)とファンド(資金準備)の「二つの視点」からの見直しが必要です。
この「二つの視点」から正しい退職金コンサルティングを実行する為には
専門的な知識と手法を用いて適切に対応する事が重要です。
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適格退職年金から他制度への移行
1.中小企業の退職金制度の見直し方
先に述べたとおり、適格退職年金の廃止は、あくまでも退職金の積立方法の問題であり、退職金制度自体が廃止されるわけではありません。
将来、退職金を支払うための資金(ファンド)の預け先の1つが廃止されるにすぎません。
つまり、ただ単に、退職金を支払うための資金(ファンド)の預け先を変更するだけであれば、特にどこに預けようが、たいした違いはありません。
しかし、今回の適格年金の廃止問題を機会に、退職金制度(退職金規程・退職年金規程)そのものを見直し、改定を考えていくのであれば、退職金制度の見直し、改定は大きく分けて3つのテップに分けて行う必要があります。

退職金制度の見直し、改定のステップを間違えると、本末転倒になってしまいますので、このステップは必ず守ってください。
ステップ @ 方針・方向性の検討(退職金制度の意義)
まずは、退職金制度の意義・必要性を検討する必要があります。
「そもそも退職金制度は必要なのか?」
「もし、退職金制度は必要だとするなら、どのような理由で必要なのか?」
退職金制度は、先にも述べたように法律によって会社に必ず必要とされている制度ではありません。なぜ、退職金制度を維持していくのか、退職金制度を残していくのかを考えなければなりません。
もしも、考えても退職金制度の意義・必要性が見出せないとすれば、退職金制度は廃止する方向でもっていくべきでしょう。
もちろん、退職金制度の意義は、会社によってさまざまです。導入の経緯も違えば、支給水準もばらばらです。だからこそ、けっして他社の真似事でない、自社オリジナルの退職金制度の意義を見つけて下さい。

例えば、功労報奨の意義で退職金制度があるならば、退職金額が貢献度に連動した制度(規程)になっているか?という観点から自社の退職金制度を見直す必要があるのです。
ステップ A 退職金制度の設計(規程・支給水準の決定)
会社に退職金制度を残す意義、そして退職金制度に求める意義が明確になったら、次にその制度の意義に合った退職金規程を作成し、退職金額の水準を決定します。
何度も申し上げるように、本来退職金は会社に必ず必要とされるものではありません。
会社が任意、恩恵的に従業員に支払っているものですから、退職金規程は会社が自由に作成することができます。
ところが、既に退職金規程がある場合は、自由にとはいきません。
今までの退職金規程によって、従業員に「既得権」が発生しているからです。このため、退職金規程の作成・支給水準の検討においては、この従業員の既得権を原則保護しつつ、また従業員の同意を得つつ、規程を見直していく必要があります。
不利益変更の問題(既得権の保護)
従業員の同意なくして、一方的に会社側が退職年金規程の廃止、退職金制度の変更、支給水準の見直し(退職金額の引き下げ)と言った従業員にとって不利益な変更を行うことは、禁じられています。
この場合、組合のない会社では、従業員の個別同意、組合のある会社では組合の同意が前提条件となります。
裏を返せば、従業員の同意があれば、前述のようなことも可能です。
しかし、この時に誤解してはならないのは、その時点で支給されるはずの退職金額、すなわち過去勤務分として、確定している額は、いわゆる従業員の「既得権」であり、この額は「必ず保証」しなければなりません。
従って、現行の退職年金既定(退職金規程も含む)において、その時点で支給される額は保護しつつ、今後の勤務期間を計算の基礎とする額をどう見直して行くかが、退職金制度改革のポイントとなります。

ステップ B 退職金積立方法の検討(ファンドの決定)
退職金制度の意義を考え、規程・水準を検討し制度自体の骨格ができあがったら、最後に退職金の積立方法をどうするかを検討します。
多くの中小企業が適格退職年金に加入していますので、実質は、適格退職年金からの移行先制度を検討することになります。
そして、適格退職年金は、掛金の全額が損金算入できるなどの税制上優遇された、退職金積立先であった訳ですから、その適格退職年金に代わる積立先も当然税制上優遇されている積立先を検討する必要があります。


2.適格退職年金からの移行先の制度
国が定める他の制度(移行先制度)としては、中小企業退職金共済、確定拠出年金(企業型)、確定給付企業年金(規約型または基金型)、厚生年金基金の4つがあります。
それぞれの制度にメリット・デメリットがあるため、自社の退職金制度にあった移行先を検討する必要がありますが、厚生年金基金と確定給付企業年金(規約型・基金型)は、中小企業の制度移行先としては現実的ではありません。
実質は、中小企業退職金共済、確定拠出年金のどちらかになると考えられます。

単純に適格退職年金を解約して他の制度に移行するのではなく
専門的な知識と手法を用いて、各ステップ毎に検討を重ねていく事
が退職金問題を正しく解決する為に必要不可欠なのです。
その手法の手始めとして、あなたの会社の現状を細かく分析する事が必要となるわけですが
現状分析は行ったが、どの制度に移行すれば良いのかが解らず困っているという方
は、この現状分析が適切な手法で行われていない可能性があります。
次のページ現状把握の必要性にて詳細をご説明致します。
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